オカメインコが卵を産んだ!実は命がけな産卵の対処法

結構前になりますが、なななんとレモンちゃんが卵を産みました!

なんか卵だとわかってなさそう感🤗

鳥さんの女の子ははじめてなので、飼い主も最初「白くて丸い物体??🤔」と思いました笑

おめでたい!…だけではない!?出産は命がけ

人間がそうであるように、鳥さんにとっても出産(産卵)は命がけです。
ですので、必要な環境・栄養や体調を整えてあげる、そもそも産卵せずにすむよう発情を抑えてあげることも必要となります。

産卵時に起こりうる命に関わる重大な症状

鳥さんの産卵における「命がけ」とはどのようなことなのでしょうか。

通常、鳥さんは4〜5個の卵を1日おきに産みます🥚
産卵には通常の栄養素の他に、卵を形成するカルシウムが必須なのはもちろん、日光、体力等々さまざまなものが必要となります☀️

これらが不足してしまうと殻の柔らかい軟卵・薄殻卵になったり、サイズの小さい小型卵になってしまいます。
こういった卵は産み出しにくく、産卵できずに卵がつまってしまう「卵塞症(卵づまり・卵秘)」につながります。
卵づまりは体力を消耗したり排便障害をおこしたりと生命に関わる場合もあるので、早急に対処が必要です。

また、正常な卵が作られず卵の材料がそのまま卵管に残って蓄積すると「卵管蓄卵材症」を引き起こします。
卵管が肥大化して呼吸器を圧迫したり、漏れ出た卵材により卵材性腹膜炎を併発したりと、最悪死に至ります。

発情の回数が増えるほど危険が増す

野生の鳥さんは本来春先から夏にかけて発情し卵を産みます。
一方飼い鳥さんの場合、1年中慢性的に発情していることが多いと言われています。
これは一定に保たれた快適な温度や充分な餌、夜でも明るい室内などペットとしての環境によるものとされています。

こうした過剰な発情により産卵の回数が増えた場合も、鳥さんの体内のカルシウムが不足し軟卵になったり、卵管が充分に収縮できなくなって卵が産めず卵づまりとなってしまいます。
確率的にも危険度が増すのは想像に難くありません。

また過剰発情によりホルモンが乱れてしまうため、卵巣腫瘍卵管腫大といった婦人科系の病気にもつながります。
他にもカルシウム不足による筋肉の麻痺(産褥テタニー)、骨粗しょう症、卵の産みすぎによる肝機能不全ヘルニアやこれらに伴う排便障害を発症することも。

発情時はたくさんの栄養を必要とするため過食となり、肥満脂肪肝症候群になってしまうことも多いようです。

もしも病気になってしまったら

様々な病気・症状の危険が伴う産卵。
初めは大丈夫でも、産卵を繰り返すことで命に関わる病気を引き起こしてしまう可能性が増してしまうことも。
鳥さんの様子が少しでもおかしいときはすぐに病院に行きましょう😭

有名な話ですが鳥さんは群れで暮らす生き物なので、群れから追い出されないために自分の不調を隠す傾向があります。
そのため気付いたときには手遅れになってしまうことも多いです😢
少しの不調でも見逃さないよう気をつけましょう。

少し前は「卵づまりのときはお腹をさわって確認する」とか「お尻にオリーブオイルを塗って卵が出やすくする」とか言われていましたが絶対にやめましょうとのこと。
下手にさわるとお腹の中で卵が割れたり、オイルによって体温が低下して危険な状態になってしまう場合もあります。
必ず病院に連れて行ってあげてください。

産卵に向けての対策

繁殖する予定がないのであれば可能な限り発情を抑制し、過剰な産卵をしないように、病気にならないようにしてあげたいですね。
どのような対策があるのでしょうか。

発情を抑制する

オカメインコの場合、蝋膜(鼻のところ)が茶色っぽくなりフンが大きめになったら発情のサインです。

できるかぎり発情を抑制することで産卵の負担をかけずに済み、病気の防止につながります。
発情を抑制する方法はいくつかありますので、詳しくは下記の記事にまとめたいと思います。

基本的には、

  • 明るい時間を長くしない
  • 夏は暑く冬は寒くする
  • 鏡やおもちゃは様子を見つつ使用する
  • 巣材や巣箱を入れない
  • エサの量を管理して肥満状態にさせない※獣医さんに相談を

といったことで対応できます。
鳥さんの個体差や飼い主さんの環境もそれぞれですので、基本的には獣医師さんに相談に行くのがベストだと思います。
特に減量等する場合は獣医師さんの指導に従って行います。
(発情期に過食してしまうなら過食させなければ発情しないという逆転の発想…うちでは減量と食事管理が一番効果がありました…😭)

卵が産まれてもすぐにカゴから取り出さない

その他としては、卵を取り出すとまたすぐ卵を産み足してしまうので3〜4週間はそのままにしておくという手段もあります。
鳥さんは発情期の次に抱卵期というのがあるため、この期間は卵を産みません。
つまり卵を残して温めさせると、少しの期間産卵を抑えられるわけです。
(実際に温めるかどうかは別みたいです。)

これを利用して卵を産みそうになったら鳥さんの大きさに合ったサイズの偽卵(プラスチックなどの人工の卵)を入れて産卵を抑制する方法もあります。

しかし抱卵期が終わるとまた発情してしまうため、これらは一時しのぎでしかありません。
環境を整えてそもそもの発情を抑制することが重要です。

カルシウムなど栄養を不足させないようにする

前述したように産卵には沢山の栄養やエネルギーが必要です。
特に卵の材料になるカルシウムは不足させると病気に繋がる場合もあるので注意します。

カルシウムはカトルボーン(イカの甲)やボレー粉(牡蠣の殻)に含まれているので積極的に与えます?
ビタミン・ミネラル補給に青菜も必須です?

これらは産卵時期に鳥さんが特にたくさん食べたがることも多いようです。
逆に中々食べてくれないときは、ボレー粉をすり鉢などで粉にして、いつものご飯に混ぜてあげるといいそうです。
飲み水に混ぜるネクトンなどで栄養分を補給するのもいいですね。

⚠ネクトン等を利用する場合は、ペレットと併用すると栄養過多になってしまうこともあるのでご注意ください!

産卵の時期は注意深く見てあげよう

卵が体内にあると体重が増えるので、日頃から体重を測り、産卵の時期はいつもより注意深く見てあげましょう🙋
万一病気になってもすぐに気づけば対処できます。

何より発情自体を抑制して過剰な産卵をしないよう気をつけてあげることが大切です。
人と同じように鳥さんも規則正しい生活、栄養を考えた食事を与える等、実践していきたいですね☺️

【参考サイト様】
以下参考にさせていただきました。
ありがとうございます…!!🙇‍♀️

小鳥の産卵 | りっか動物病院
小鳥さん:卵を産んだ!|小鳥の病気なら川口市の小鳥のセンター病院・中央|小鳥専門病院
卵塞症(らんそくしょう;卵づまり、卵秘: Egg Binding)ブログ|みやぎ小鳥のクリニック
鳥の卵詰まりについて - すみか動物病院
卵管蓄卵材症(らんかんちくらんざいしょう)ブログ|みやぎ小鳥のクリニック
鳥類の発情を考える ブログ|みやぎ小鳥のクリニック
飼鳥の過剰な産卵の防止法

とはいえかわいい卵を見つけたら記念撮影するときのスマホにどうぞ

2 Replies to “オカメインコが卵を産んだ!実は命がけな産卵の対処法”

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